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ななおさんからも頂いてしまいました☆

2008年08月14日 00:01

夏の頂き物まつり第2弾!

コメント欄でこそこそ打ち合わせていたのを
ご覧になってた方もいるやもしれませんが、
犬っこエミちゃん』でも活躍中の作家さん・ななおさんから
素敵な投稿小説を頂きました!

こちらは轟○戦隊ボ○ケンジャーの二次創作作品です。
『人間を動物に変える』という、
この上なくウチ向きの能力を持つ怪人・ズカンガミ。
本編では残念ながら(?)ピンクは難を逃れてしまうのですが
首尾よく(笑)毒牙にかけられていたら……という
たいへん結構なifの世界が展開されています。

元ネタを知らない方でも
こっちの嗜好さえあればきっと大丈夫。
まずは前編、ぜひともご賞味くださいませ。
   ×   ×   ×

『ソロモンの指輪―西○さくらの受難:1』
※「ピンク色のセレクト」から改題/2011.2.17


「ソロモン王の指輪はここにあります」

西○さくらは毅然とした態度でそれを待ち構える
ダ○クシャドウ幹部【風○シズカ】の眼前に掲げた。
ソロモンの指輪。
かつて、古代イスラエル王国を繁栄にみちびいたソロモン王が
持っていたとされている秘法<プレシャス>。
人語を解さない動物との意思疎通手段である以外に
突出した特性を持たないとはいえ、プレシャス悪用を目論む
ネガティブシンジケートのダ○クシャドウに人類の英知である
このプレシャスを渡すわけには絶対に行かない。
だが、さくらにはそうせざるを得ない理由があった。

ダ○クシャドウの主戦力ツクモガミ。
彼らはダ○クシャドウ首領【幻○ゲッコウ】の手で
生み出される異形の怪人であり、
人知でははかれぬ特殊な技能を持つ。
目の前の敵―ツクモガミ【ズカンガミ】は中でも特異な存在だ。
シルクハットと動物図鑑を元に生み出された彼は
人間を自在に動物へと変えてしまう。
既にボ○ケンジャーのメンバーもその毒牙にかかり
戦力は大幅に削減されている。
指輪と引き換えの還元剤の取引要求をさくらは飲むしかなかった。

「偽もんじゃないでしょうね~? 
分かってんの、あんたに選択の余地なんてないんだからね!!」

ダ○クシャドウはズカンガミの能力を利用して人間の知能を
持った動物を集め、特殊動物部隊を組織しようと企んでいる。
そのために動物と意思疎通が図れるソロモンの指輪は
不可欠なのだ。

「――――……」

さくらは徐に冒険携帯アクセルラーを指輪にかざす。
すぐにその携帯端末に指輪が本物であることを示す
ハザードレベルが測定され表示された。

「ハザードレベル13…正真正銘のプレシャスです」
「あっそ…だったらこんな偽ものの薬、必要ないね!!」

冷たく言い放つと風○シズカは手にした青い薬の小瓶を
床へ叩き付けると足で粉々に踏み潰してしまった。

「交渉が決裂することは計算のうちです。
ズカンガミを倒せば術が解けて
チーフたちも元の姿に戻るはずです!!」

プレシャス保護を創設理念とするSGS財団所属の特捜チーム
【ボ○ケンジャー】のサブチーフである西○さくらにとって
ネガティブシンジケートと取引する余地など最初からない。
そもそも彼らがまともな取引を行おうとするはずがないのだ。

「ボ○ケンジャー! スタートアップ!!」

閃光が煌き、一瞬でSGSスーツに身を包んだ戦士…
コードネーム【ボ○ケンピンク】が誕生する。
戦いが始まった。

戦力を半減させられたとは言え、ボ○ケンジャーは自らを含めて
まだ三人が存在している。
風○シズカが参戦したとしても勝算は充分にある。
それが昨夜一晩を掛けてさくらが
戦闘シミュレーションの結果導き出した答えだった。
しかし。

「他愛ないな、ボ○ケンジャー…この程度が貴様らの実力か」

この戦いには静観を決め込んでいたダ○クシャドウの
第二幹部【闇○ヤイバ】の参戦が計算された
ミリタリーバランスを意図も容易に崩してしまっていた。
同行していたボ○ケンブルー、ボ○ケンシルバーは
闇○ヤイバを相手に防戦一方だ。
フルメンバーであってもなお苦戦を余儀なくされる
ヤイバ相手に二人で敵うはずもなく
二人のスーツからは斬撃を受ける度に
血飛沫の様に火花が散った。

「ブルー! シルバー!!」
「あらら…
お仲間を気にしてる余裕なんてあんたにあるのかしら~?」

ピンクと切り結ぶシズカがその唇を歪に緩める。
最上段に構えた姿勢から唐竹に刀を勢いよく振り下ろし、
ボ○ケンピンクの身体を一閃する。

「うわあああああああああ―――――――!!!」

ボ○ケンピンクは遥か後方に吹き飛ばされ、
体の各所でショート現象が起こる。
SGSファイバー製の強化スーツに和らげられているとは言え、
そのあまりの激痛にさくらは悶絶した悲鳴を上げた。

「あぁぁっ!!…―あぁぁぁ――――…!!!」
「ズカンガミ! 今度こそピンクを動物に変えちゃいな!!」
「オーケェェ~イ!!」

身動きが取れないさくらにズカンガミの黒い外套が覆いかぶさる。
「うわっ! うわぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~!!!」
普段のさくらからは想像もつかない情けない悲鳴をあげ
必死に逃れようともがく。
だが。

「アニマルセレクト」

ズカンガミはこの機を逃さない。
腹部の動物図鑑からボ○ケンピンクに最適な
“ある動物”を選択する。
どんなに暴れようと一旦このマントに包まれたら最後、
絶対に脱出することはできない。

「ワァァ~~ン…ツゥゥ…スリィィイイイィィィ――――――!!」

人間の遺伝子情報を書き換える効果を持つ巨大なレンズの輝きが
マントに遮られ動きを封じられたボ○ケンピンクに照射され、
全てが終わった。

   ×   ×   ×

「…皆様、お待たせしました。 本日はお忙しいところ、
ご来場いただき真にありがとうございます」


タキシードで正装した風○シズカがステージに現れ、
流暢な言葉でありきたりの前口上を述べ始めると、
続いて奥から、車輪の付いた台座がスタッフの手により
スルスルと運ばれてきた。
台座の上には、1mちょっとの大きさで、
真っ白いシーツに覆い被された”何か”が、載せられている。
スタッフが重そうにそれを抱え、お立ち台のジョイントに設置する。

古来より金に糸目をつけない物好きはどこにでも存在する、
当然その犠牲となる者も。

「只今運ばれて来ました”商品”、
これが本日唯一の商品になります。
この度、皆様に御紹介するのは、
我社でもとりわけ希少性の高い一品物です。
先ずはとくと御覧下さい!」

そう言ってシズカが勢いよくシーツを取り去ると、
会場内の視線はその”商品”に集中した。

『ブゥウ…』

そこには人間と豚を掛け合わせたような
奇怪な生物が鎮座していた。
会場中にざわめきが起こる。
四肢の先端は退化したように蹄が割れた豚足だが、
その顔には髪の毛があるし顔の面影は人間のそれだ。
その首には金属の首輪が嵌められ、
リード線代わりの鎖の手綱がシズカに握られている。

「皆様、お静かに願います! この憐れな動物は
我がダ○クシャドウの宿敵【ボ○ケンジャー】のサブチーフ
ボ○ケンピンクこと、西○さくらその人なのです!!」

シズカの言葉に会場の興奮は頂点に達した。
裏の世界を歩く者に
プレシャス保護の最右翼であるSGS財団を知らぬ者はいない。
当然、彼らが有する優秀な回収チームの存在も。
なかでも元自衛隊の特殊部隊に所属していた
ボ○ケンピンク=西○さくらは際立つ存在だ。
それがこんな憐れな姿に変わり果てるとは。

「ここに集まった皆様にはある共通点があります。それは
どなた様も大なり小なりSGSには煮え湯を飲まされている、
という点です。
ご覧の通り、現在ボ○ケンピンクは我等ダ○クシャドウの手で
無力化され一切の抵抗ができない状態です。
どうでしょう? 同好の士の手で彼女を嬲ってみては。
お題はお心使いで結構です…」

シズカの指には
さくらから奪ったソロモンの指輪が嵌められている。

   ×   ×   ×

というわけで、続きは後編にて。
絶体絶命(というか既にアウト?)のさくらさんを
待ちうける、さらなる悪夢とは!?
greenbackのしょっぱいイラストもついに公開です☆

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コメント

  1. ななお | URL | wLMIWoss

    Re: ななおさんからも頂いてしまいました☆

    掲載ありがとうございます。
    変化前、変化後両方あると嬉しいですね。
    落差の大きさを感じられますからw

  2. greenback | URL | xB9R6Xc2

    Re: ななおさんからも頂いてしまいました☆

    >ななおさん
    すみません、変化前まではちょっと手が回りませんでした。
    まあ、変化前はご存知の通りのさくらさん、ということで
    ご容赦くださいm(_ _)m

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