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『右耳憑依』 後篇

2009年11月29日 00:43

『8人のあみだくじ』の時と同じパターンで、
後篇にはダメ押しのおまけイラストを描いてみました。
おっさんの自慰の絵とか見たくねーし、という人は
読まないほうが賢明だと思います。

※前篇はこちらから読めます。

   ×   ×   ×

彼女は僕の考えてることが分かったみたいで、
もう泣き落としに入ってました。
お願いだからやめてと。
そんなもの見たくないと。
感じたくないと。
お嫁に行けないなんて、今どきの子でも言うんですね。
もちろん、そんなこと言われたらやめるわけにいかないでしょ?

左手しか使えないのは不便でしたけど、
こう、撫でるみたいにしてゆっくりしごいてね。
どんどん硬くなっていくのを確かめながら、
少しずつそのペースを上げていくんです。

嫌ぁあああああ、あ、あ……あ。

脳内に響く彼女の声のトーンが
ちょっとずつ変わってきてるのが分かりました。
「気持ち良いの?」なんて聞いてみたりして。
そしたら彼女、

そ、そんなわけ……な、い、でしょ……

とかなんとか言っちゃって、
これがまた素晴らしいリアクションなんですね。
気持ちよくないわけがないんですよ、
僕が快感を感じてるんだから。
それでも隠そうとする乙女心がたまらないんですな。
3年3組、河須あすか。
彼女が赤面しながら、
必死で快感と戦っているところを思い浮かべてみました。
これだけでも最高のオカズなのに、
ここでまた思いがけないことが起こったんです。

想像の中の彼女……僕は普通に教室で授業を受けている時の
制服姿の彼女を思い浮かべていたんですけど、
その彼女が、いつの間にか一糸まとわぬ裸になってるんですね。

左側の方が少しだけ大きい、形の整ったCカップのおっぱい。
ふたつ並んだ小さなほくろが印象的な、
美しいカーブを描いたお尻。
ふわふわと茂った陰毛の奥に隠れた、かわいらしい割れ目……
ひとつひとつが妙に生々しくて。
女性経験の乏しい僕のどこに
こんな想像力が眠ってたんだろうって、
不思議に思ったんですけど、ちょっと考えたら分かりました。
これが「想像」じゃなくて「記憶」だってこと。
彼女は当然、
彼女自身の裸を見たことがあるわけじゃないですか。
その記憶、その映像が僕の妄想に流れ込んできて、
よりいやらしく、より興奮できるように
補完してくれているんだってこと。
ちょっと感動しちゃいました。
それはもはや、僕ひとりの妄想ではなくなってたわけです。

河須あすかの精神が追い込まれた倒錯のレベルは、
僕が予想してたよりもはるかに凄いことになってたみたいですね。
女の子でありながら、
男の肉体で男の快感を無理やり感じさせられる……
これだけでも拷問に近いことなんだけど、それだけじゃなかった。
その男がオカズに想像しているのは、自分自身の姿なわけです。
自分の姿で興奮して、股間がぎんぎんに勃っている感覚、
それをしごいて、どんどん気持ちよくなっていってる感覚、
これがいちいち自分の精神にダイレクトに流れ込んでくる……
これはキツいですよね。
でも、気持ち良いのは事実だし、
人間だったらもっと気持ちよくなりたいと思うのは当然なわけで。
そこで彼女の精神は、男の本能に屈服してしまう。
嫌だ駄目だと思っていても、
自然と浮かんできちゃうのが記憶の中の自分の裸。
それに鼻息を荒くしているのが男なのか自分なのか、
もう分からなくなってるわけです。
こうなったら後は流されるだけですね。
女友達とふざけてキスをした記憶も、
好きな先輩のことを想ってオナニーした時の感覚も、
次から次に浮かんできちゃって、止めようと思っても止められない。
男の目線で見たら、極上のオカズの山なんですな。
自分の思考がどんどん
変態男の性欲にシンクロしていくのが分かっても、
カウパー氏線液でぬるぬるになった股間から
伝わってくる快感は本物だから、どうすることもできない。

migimimi2.jpg

恥ずかしい。
でも気持ち良い。
こんなのおかしい。
でも、すごく気持ち良い。
駄目。
やりたい。
嫌。
やりたい。
やりたい、やりたい。
河須あすかのあそこに、この肉の棒をぶちこんでやりたい――


最後の方はもう、思考がぐちゃぐちゃになって、
コントロールしてるつもりの僕にも
何が何だか分からなくなってました。
ほとんど過呼吸みたいになってたんじゃないのかなあ。
頭がぼうっとして、涙とよだれがあふれてきて。
気持ちよさが、加速度的に高まって。
一瞬、ヒューズが切れたみたいにすべての思考が吹き飛んで。
ずくん、と。
ええ、この歳まで生きてきて一度も経験したことが無いような、
熱くて長い射精でした。

その後はもう、放心状態になってましたね。
普通ほら、出した後って急に冷めちゃうもんじゃないですか。
あれが、なかなか来ない。
ほとんど動くこともできずに、
たった今体験した快感を繰り返し反芻してました。
どれくらいそうやってたんでしょうかね、ふと気付きました。

右耳から、指を離しちゃってることに。

オナニーに夢中になっちゃって、完全に忘れてました。
いけね、って思った瞬間、彼女もそれに気付いたみたいで。
あわてて指をつっこみ直そうとしたんですけど、
彼女の方が一瞬だけ早かった。
間に合わない、そう思うのと同時にしゅるるん、と
右耳の奥が熱くなって。
離脱特有のすぽん、という感覚が――

来ない。

えっ? と彼女の霊体が口走ったのが分かりました。
僕も何が起こってるのか分からなくて、「えっ?」って。
しゅるるん、と彼女は再度チャレンジするんだけど、
やっぱりダメなんです。
僕は、何もしてないのに。

なんで?
どうして?
何なのよこれぇえええええっ!?

彼女が金切り声を上げはじめるころ、
僕にはなんとなく分かってきました。
まあ想像というか、仮説みたいなものですけどね。
たぶん僕の肉体の中で射精を体験させられた時に、
彼女の霊体には
重大なイレギュラーが起きたんじゃないかと思うんです。
早い話が、僕の妄想と、僕の性欲と、僕の肉体と、
あまりにシンクロしすぎちゃった。
だから、からまっちゃったんじゃないかと。
なんていうのかな、ビデオテープがデッキの中で
ぐちゃぐちゃになって、イジェクトがきかないみたいな、
ああいうイメージ?
彼女の霊魂の腰から下がばらばらにほどけて、
僕の霊体と絡み合い、溶け合ってるような。
僕自身はずいぶん前に「出口」がせまくて
幽体離脱できなくなった人間ですから、
彼女自身の霊体がどれだけスレンダーでも、
そんな奴の霊体とくっついてたら抜け出せるわけがないんです。
お気の毒さま、ってつぶやいたら、
頭の中から彼女の嗚咽が聞こえてきました。

え、それからどうなったかって?
ふふ、どうなったと思います?

今もまだ、僕の中にいるんです。
時々、彼女がなんとか絡まった所を
解きほぐそうとしてるのを感じることはありますけど、
あんまりうまく行ってないみたいですね。
そのたびにヒステリーを起こすんだけど、もう慣れちゃいました。
それより、オナニーが楽しくてしょうがないんですよ。
彼女が頭にいる状態だと何倍も気持ちいいし、
完全に中毒ですね。
で、やればやるほど彼女の霊体は僕に絡めとられて、
ますます出られなくなっていく。
申し訳ないけど、たまんないんだなあ。

ここまで話したら、あなたももう気付いてるんじゃないですか。
あなたの、その身体。
彼女のなんです。
ええ、河須あすかの。
いやあ様子を見に来て驚きましたよ。
抜け殻の筈の彼女とこうしてお話できるんですから。
あなたが本来どういう人なのか分かりませんけど、
いいマリオネットを見つけましたね。
持ち主が不在の女子高生の肉体。
いやいや、僕は別に文句を言うつもりなんてありませんよ。
でも、彼女がね。
怒ってますよ、かなり。
さっきから頭の中が怒鳴り声でいっぱいで、
もううるさいのなんの。
待っててくださいね、ちょっとコントロール切り替えますから。

あ、ああ、あああああたしの、あたしの身体!
あたしの顔! あたしの手! あたしのおっぱい!
あんた、誰なの?
あたしの身体で何やってくれちゃってるわけ?
出て行きなさいよ。
返しなさいよ。
私がどんな目にあってたか、聞いたんでしょ?
なんで自分の身体を思い浮かべてオナニーなんて……
あんな、汚いものしごいて……
ああほら、また勃ってくるし!
あんたがいけないのよ、そんな、いい匂いさせてるから。
かわいい顔して……ああ、かわいい、私かわいい……
髪がさらさらで、おっぱいもふわふわで……
あれ、変だな、また変だよ。
私は私なのに、なんで自分のことがこんなに……
いやらしく見えちゃうの?
だんだん変になってるの、どんどんおかしくなっていくの。
これ以上はもう嫌なの、お願い、返して。
その身体、返して。
じゃないと、お……お……襲っちゃうぞ?
あ、いや嘘うそ、今の嘘!
だから……ちょっとだけ、触らせて。
もっと近くに来てよ。
私の身体、もっと見せて、
匂い嗅がせて、舐めさせて、いっぱい、いっぱい。
ああ、ひかないで、そんな目で見ないで、お願い。
私だって、こんなことしたくないんだから。
したくないのに……ああ、ああ、あああ!

……っと、はいここまで。
いやあ、危ない危ない。
これ以上、彼女にまかせておくと、僕が逮捕されちゃいそうだ。
ほんとにねえ、すっかり変態になっちゃって、困ったもんです。
まあ、ほとんど僕のせいなんですけどね、へへへ。

じゃ、そろそろ失礼しましょうかね。
まだ当分、その身体に入ってるつもりなんでしょ?
ですよね、本来の持ち主は、多分もう戻らないでしょうし。
ああそうだ、気が向いたら学校にも来てくださいよ。
僕はどうでもいいけど、
優等生が急に登校拒否になったらちょっとした事件ですからね。
彼女もたまには自分の身体に会いたいと思うので。
うん、いい返事だ。
それじゃまた、教室で。
さようなら、「河須あすか」さん。

   ×   ×   ×

というわけで、お絵かき環境が復活いたしました。
復帰一発目にしては
いろんな意味でハードルの高い絵だったんですが
やっぱり楽しいもんですね。
また時間を見つけて描いていけたらいいなあと思います。

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コメント

  1. greenback | URL | 1joVCph6

    Re: 『右耳憑依』 後篇

    たくさんの拍手、本当にありがとうございます。
    拍手コメントのレス遅くなってすみません。

    12/01 08:42の拍手コメントの方
    かわいければかわいいほど、ギャップが引き立つんですよね。
    もっとかわいく描ける様になりたいといつも思ってます。

    12/01 18:41の拍手コメントの方
    一枚絵で表すにはどうしたらいいか、けっこう悩んだので
    そう言っていただけるとほんとに嬉しいです。
    かつての自分に興奮する元少女、ってのはいいもんですよね。
    こういうのも脳内嫁って言うんでしょうかw

  2. ゴゴT。 | URL | Xj9pzKFI

    Re: 『右耳憑依』 後篇

    改めて再び読ませてもらいましたが、やはり良いですねぇ。
    精神の変容は大好物です。
    獣化・獣人化メインの私は、理性と動物的本能の板挟みネタを好んでますが、
    異性や他人の人格による影響、というのも違った趣がありますねー。

  3. greenback | URL | xB9R6Xc2

    Re: 『右耳憑依』 後篇

    >ゴゴT。さん
    精神変化萌えって、私はどちらかというと後天的に身につけた方なんですが
    どこをどれだけ変えて、どれだけ残すかっていうさじ加減が面白いところですね。
    TFでもいろいろ応用がきく技法なので、なかなか勉強になりました。

  4. 茶 | URL | XiwlzsDU

    Re: 『右耳憑依』 後篇

    あけましておめでとうございます。
    長らくご無沙汰しておりましたが、今年もよろしくお願いします。

    この精神変容はすごくいいですね。軽い気持ちで始めた悪いことの結果元に戻れなくなる展開も、ひたすら元の自分に欲情する方向へ向かうしかない状況も、その結果性的な方面ではどんどん彼と混ざっていく姿も……彼女の心理を想像すると、とても興奮してしまいます。
    イラストがまた絶妙ですね。股間で接続された奇妙なヒドラめいた姿が二人の状態を見事に表現していて(彼女にとっても、今や自分の股間はあれとしか意識できなくなってるでしょうしね)。

  5. greenback | URL | xB9R6Xc2

    Re: 『右耳憑依』 後篇

    〉茶さん
    感想ありがとうございます!
    思ったより評価が高くて嬉しい限りなんですが、
    話の流れはほんと山椒魚なんですよね。
    おっしゃる通り、私の萌えの軸も彼女の心理状態にあるんですが、
    なぜか彼女目線で書いてもいまいち膨らまなくて。
    ためしに男目線にしてみたら
    おそろしくスムーズに筆が進んでしまいました。

    あ、ちなみに以前描かせていただいたリネット王女の変身絵、
    そのうちTransufurにもUPしたいなあと思っているんですが、
    差支えありませんでしょうか?

  6. 茶 | URL | XiwlzsDU

    Re: 『右耳憑依』 後篇

    > あ、ちなみに以前描かせていただいたリネット王女の変身絵、
    > そのうちTransufurにもUPしたいなあと思っているんですが、
    > 差支えありませんでしょうか?

    レスが遅くなってしまいましたが(申し訳ございません)、もちろん差支えなんてありません。
    こちらの物語を考慮になんて入れなくとも充分に魅力ある、いいTF絵だと思いますので、より多くの人に見てもらえるなら素敵なことです。

  7. greenback | URL | -

    Re: Re: 『右耳憑依』 後篇

    >茶さん

    ご快諾ありがとうございます。
    ではお言葉に甘えて、折を見て上げさせていただきますね。

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