へんなかがみ : せっかくのいただきものなので

カプチーノ姫の放った火球は、その下等な魔物を正確に捉えた。

「やった！」

そいつは断末魔の声をあげながら、
身体を３、４倍に膨張させたかと思うと、ぱあん、と爆ぜる。

「ひっ！？」

４方に飛び散る魔物の体液を、かわす術などなかった。
結果、緑色にねばつくその液体を、全身に浴びてしまう姫。
生臭い匂い。
すさまじい不快感。
彼女の生物としてのカンが、
それをはやく洗い流すべきだと主張していた。

「たしか、近くに小さな沼があったはず……！」

おぼろげな記憶をたよりに、森を彷徨うカプチーノ姫。
沼に。
一刻も早く、沼に。
水で。
水を。
みずを。
みずをッ！

いつしか姫は、自分が耐え難い
”渇き”に襲われていることに気付く。
その理由は、たどりついた沼の水面に映った
彼女自身の姿が教えてくれた。

「――ッ！！」

森の奥深く響きわたる悲鳴。
それはすでに少女の声とは遠くかけはなれた、
醜くおぞましい魔物の”鳴き声”だった。




　　　×　　　×　　　×

というわけで、こがねむしさんに
素敵すぐる記念イラストをいただいてしまいました。
本当にありがとうございます。

greenbackは河童TFも大好物なので、
たいへんおいしくいただきましたm(_ _)m
今後とも、どうかよろしくお願いいたします。

※ちなみに、私もちょっとだけ河童絵描いてます。
風祭さんちの「頂き物の館」にて、
にこちんたーる名義で公開中。
未見の方は、よろしければ見てやってください。

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